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石井光大   「日本人だけが知らない日本人のうわさ」(光文社新書)

 海外で日本人がどう思われているか、また日本人が外国の人をどうみているか、噂話を石井が拾いあるき、都度書き留めていたメモをベースに書かれた作品。

 この前作家の岩井志麻子が、テレビ番組で韓国人のことを「手首を切ってるブスみたい」と言って、これに朝日がかみつき大騒ぎとなり、テレビ局が謝罪に追い込まれた。

 言ってはいけないことのように思うが、大朝日がヒステリーのようになってかみつくほどのことなのかとため息がでた。

 川崎市ではヘイトスピーチに刑を科す条例を可決した。これも、ヘイトかどうか恣意的に判断される可能性がひろがり、市長に都合が悪いスピーチはヘイトとされ、批判ができなくなる可能性をもたせることになった。

 最近は、増々言葉狩りが先鋭的になり、平板ないいまわししかできなくなるようになった。
 そんな中、この本はよく出版したものだと感心した。

しかし、読んでみると、これは言い過ぎだと思う部分はすでに既知のものばかり、そのほかには印象に残ったものは殆ど無かった。
 出版社の編集者がこの表現は社会的に非難されると判断しかなり削ったのではと思われる。内容は穏やかで平板だった。

 自分の国や自分自身を貶める自虐的内容だったら許容されるが、海外の国や外国人を貶める内容の本は、出版するのは難しくなるのだろうなと思ってしまった。

 当然のようにも思えるし、いやな雰囲気になってきているなと複雑な気分になった。

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| 古本読書日記 | 06:38 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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