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海堂尊    「ゲバラ漂流 ポーラースター2」(文春文庫)

 「ゲバラ 覚醒」に続く、シリーズ第2弾。

医師になったゲバラが、また旅にでて、南米から中米にわたり、最後メキシコまで到達するまでを扱っている。その旅を通して革命闘士に育ってゆく過程を描いている。

 前作の「覚醒」のように、物語は山あり谷ありのダイナミックな展開は薄れる。もちろん最初のボリビアでは少し,戦闘に参加したり、パナマでは米軍も兵士養成学校に入学し、訓練を受けたりするが、その国々も含め、権力者や、革命リーダーが登場して、彼らとゲバラの会話体で、国の歴史、状況が説明されるところが多く占める。

 中南米に興味があったり、知識豊富な人は面白いかもしれないが、あまり馴染みのない人にとっては、読み進むのが苦痛で、途中で投げる人もいたのではと推察される。

 このまま平板に終わるのかと思っていたら、やはり海堂もそれはまずいと思ったのか、物語の最後のグアテマラで、旧共産勢力と新共産勢力との闘争にゲバラを巻き込ませ、これにリエプルという美少女をゲバラの愛する人として絡ませ、エンターテイメント小説の面目を保させようとしている。

 それにしても、前作もそうだったが、20代半ばの一青年が、訪れるすべての国々で、トップ権力者や、革命リーダーに次々出会う。こんな都合よく出会えるものなのか、それともフェイクなのか、もやもや感が残る。

 この物語で知ったのだが、中米のコスタリカは永世中立国で、軍備も持たない、日本以上に平和国家として存在している。
 カレン大統領夫人が夫の大統領に進言して決められたらしい。

そのカレン夫人が言う。
 「武器を所有することが禁止されているから、ゲリラが育たない。もともと貧乏な国だから、麻薬のようなお金になるものは全部素通りするだけ。」
 誰も、関心を持たない、金になるものが何もない国だからなのか。

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| 古本読書日記 | 05:44 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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