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垣根涼介    「室町無頼」(上)(新潮文庫)

 週刊新潮の連載小説。2016年直木賞候補作品。

舞台は応仁の乱前夜の京の都。足利幕府は、名前に幕府とはついているが、それは名ばかり、
極めて弱い幕府で、統治、支配は全くできない状況。打ち続く凶作で、餓死者が鴨川にあふれ、その数は8万人を超えていた。

 当然統治不能状態のため、京都の安全確保、犯罪の取り締まりや事件捜査は、凶作で食い詰めた浮浪者を集め組織した骨皮道賢が率いる集団に依頼。この道賢は土倉とよばれる金貸し業を襲撃し、そこから大金を奪取するという稼業も行っている。こんな集団だから、まともに事件捜査などしない。京都は完全に無法地帯となっていた。

 主人公の才蔵は没落武士の出。食うや食わずの少年時代を送り、天秤棒売りの店に丁稚奉公となり、毎日天秤棒を担いで街を練り歩く。

 ある晩、才蔵が土倉を襲う道賢の集団と鉢合わせして、闘いになり、天秤棒で集団をたたきのめす。

 これに驚いた道賢は、才蔵を浮浪の輩蓮田兵衛に託す。蓮田は、落ちこぼれ瀕死にある百姓を中心に集め組織化しいつか幕府を転覆することを狙っている。

 蓮田は才蔵を、仙人のような老人に託し10か月で、武術名人に仕上げるよう依頼する。

 上巻は、才蔵の激しい訓練を途中まで描いて終了する。

驚いたのは、人を食ったような名前の骨皮道賢や蓮田兵衛が実在の人物だったことである。この本は、史実に忠実であることを最も大切な価値としてできあがっていることを謳い文句にしている。

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