fc2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

長野まゆみ    「フランダースの帽子」(文春文庫)

 最後の収録作品以外世界の地名を冠した(と言っても、その場所が物語の舞台になってはいないが)6つの物語短編集。

 この作品集、どの物語も、長野さんの作品にはしばしばあるが、家族祖先縁戚関係が複雑でたくさん散りばめられ、なかなか関係がよくわからず読み進めることに苦戦した。その中では、単純で複雑な人間図もなく一番わかりやすかったのが「カイロ待ち」。

 中近東での駐在や出張が多い夫は、主人公の私と、久しぶりの日本帰国にあわせてて賃貸マンションを探していた。そして、これが良いと思ったメゾネットタイプの住宅を決める。ところが、仲介業者が、賃貸ではなく購入したらと勧められ、そうすれば内装とか自分たち好みに変えられるということで、夫婦は購入することに決める。

 そして、毎週末DIYから器具や材料を購入してきて、2人で改装を始める。

そこから私の身体の変調が始まる。住宅の中にいると強い片頭痛が起こる。不思議なのは、その住宅からでると収まる。時々、寝泊りすると、頭が重く痛くて、殆ど眠れない。

 医者に診てもらってもどこにも異常が無い。心療内科で診察を受けても、該当する病名が無い。そのうち、このマンションを35年前に購入して住んでいる最古参の住人、隣家の枝光さんに尋ねると幽霊がでるなどと脅される始末。

 実は枝光家と、私の住居を挟んだ反対の家とは、ずっとトラブルが絶えなかった。

反対の家では、私の住居が空いたとき、購入したいと大家に申し入れていたのだが、そんな隣に、喧嘩の最中にある家がやってきたら大変になるということで、枝光家は大家に販売しないようお願いしていた。全く両家とは関係ない人に販売して、その人に両家のクッションになってもらったらうれしいと。

 そこに私たち夫妻が現れ、住居を購入したのである。

 反対隣りの家は、自分たちには販売しないで、大家は別人に売る。これに怒りを感じ、購入者に早く住居を手放させようと、電子機器を使い低周波音を流し続けていたのである。

 激しい隣人対立。こんなことまですることになるとは唖然とする。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ



| 古本読書日記 | 06:35 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT