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山本周五郎    「若殿女難記」(双葉文庫)

 古い一時間ものの時代劇を見ているような作品集。悪役が登場。主人公が追い込まれるが、最後は逆転。そして、その過程で知り合う女性とハッピー状態になって終了する。

 主人公の伝七郎は、福山十万石で中老、永井平左衛門の三男。長男、次男は頭脳もよく、体も俊敏で武術にもたけ、容貌スタイルも良い。それに引き換え伝七郎は、愚鈍で容貌も醜いし。武術はてんでだめ。家でも、父や兄たちにさじを投げられているし、周囲もあいつだけはだめだと言われてしまっている。

 一方足軽組頭村松庄兵衛の息子銀之丞、伝七郎とは幼友達だが、頭脳優秀、剣の腕も秀でていて、容姿も端麗。その上、出世欲も旺盛で、武士のなかをうまく立ち回り、家柄は伝七郎より落ちるが、今やはるかに伝七郎を抜いて、上位の地位にいる。

 実は伝七郎には心に秘めてる好きな女性がいる。通っている剣道場の師範代の娘三枝である。しかし、師範代は三枝は銀之丞にくれてやろうと考えている。伝七郎からみても三枝は銀之丞への慕う気持ちがあるように思える。

 伝七郎は思いあぐんだ末、商売をしている友達忠太郎に悩みを打ち明ける。忠太郎は、伝七郎に直接三枝に会って思いを伝えろと忠告。そこで、三枝に思い切って結婚してほしいと告白。しかしこのことは黙っていてほしいと言う。しかし数日すると、父と兄から呼び出され、烈火のごとく「恥さらし」と叱られる。師範代から手紙がきていた。

 「銀之丞と対決して勝ったら考えても良い」と。

どうやったって銀之丞に勝てるわけはない。黙っていてほしいと言ったのに、三枝は両親に言うし、何よりもまいったのは、銀之丞もこのことを知っていて、伝七郎をバカにしたことだ。

 忠太郎とまた相談。もう三枝を拉致して他国に行くしかない、忠太郎も協力すると言ってくれる。

 それで、三枝を路上で拉致し、逃げようとするが、ここで銀之丞が登場する。
銀之丞は言う。
 「俺は、もう少しでほしかった地位につける。もう、三枝はいらない。くれてやる」と。
これに怒った伝七郎が銀之丞に襲いかかり、銀之丞を切りつける。もうこれで、自分は大きな罪をおかした。逃げるしかないと他国に向かう。

 この時三枝が、「私もついてゆく」と叫び、伝七郎に追いすがる。
こんなに都合よく美女が一緒にゆくわけはない。ここが、テレビドラマということになる。

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