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平石貴樹    「松谷警部と目黒の雨」(創元推理文庫)

 目黒のマンションに住む、雑誌編集者の小西のぞみが殺害される。捜査に松谷警部と山口警部補、アシスタントの女性巡査白石が投入される。

 小西の周囲の人間に聞き込みをおこなうと、小西の出身の大学のアメフト部に行き着く。このアメフト部からは過去5年間に3人の死者がでていることをつかむ。いずれも、死者は自殺として処理されている。

 その自殺と今回の殺害事件は繋がりがあるのか。
捜査を進めていっても、繋がりはでてこないし、アメフト部の出身者にも殺害を起こす動機が無い。

 通常捜査というのは、殺害する動機が何で、そこから容疑者を絞り出し、殺害の証拠を拾い集めるという過程を踏むのが一般的。

 デッドロックにぶちあたった捜査。白石巡査の「動機は後回しにしましょう。」の一言で捜査は回転しだす。
 この白石巡査の捜査が実にロジカルで見事。松谷、山口が泥沼をはっているとき、すがすがしく「あとひといき」と明るく宣言して、犯人をおいつめてゆく姿が好感が持て、魅力的である。

 殺害動機も納得でき明解。

著者の平石は頭脳明晰で、優秀な作家と想像できたので、経歴を調べたら、何と東大を卒業し、その後多くの大学で教鞭をとり、東大文学部の助教授、教授と上り詰め、2013年に退官。現在は東大文学部名誉教授になっている。
 なるほどと納得。

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| 古本読書日記 | 06:23 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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