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竹内謙礼 青木壽幸   「会計天国」(PHP文庫)

 突然、事故死した経営コンサルタントの北条。そこに登場したのが黒スーツ姿の天使K。彼が提案したのが、現在経営状態がひどくて、がけっぷちにある5人を、会計学を駆使して経営を立て直し、全員経営者を幸せにできたら、天国に導いてやるが、ひとつでも失敗すると地獄に落ちてしまうという提案。そこから北条の天国へゆくための挑戦が始まる。

 食品卸業をしている浜口はそれゆけどんどんで業績を伸ばしてきた。その浜口にはライバルで互いに切磋琢磨してきた花丸食品の社長花丸がいた。その花丸が55歳で突然他界。
花丸食品では後継者もいなかったため、会社を浜口に売却。花丸食品の経営を浜口がすることになった。浜口は、そのため娘の美智子を経理部に投入する。

 その浜口に死んだコンサルタントの北条が乗り移り、美智子の相談にのる。美智子は資金繰り表の数字と通帳の残高が合わないという。

 即、北条は粉飾決算をしていると指摘する。
 花丸食品は弁当などを製造して、主にコンビニに販売している製造業。

北条は即座に、粉飾は「売掛金」「棚卸資産」「人件費」で行われているはずだから、それが示されている、「貸借対照表」「損益計算書」をもってこさせる。

 花丸食品は年間20億円の売り上げがある。月平均1.6億円。2か月以内に入金される契約になっている。ということは売掛金は最大で3.2億円となる。ところが「貸借対照表」には売掛金が4億円とありえない数字になっている。

 それで、売掛金先の会社を調べると、現在取引の無い会社が多数でてくる。
2年前の売掛金先をみると、全く同じ会社、同じ金額がのっている。

 銀行の回収不能先を回収可能としているのと同じ手口。

中小企業ではしばしばあるが、支払いを待ってくれと言われ、気のいい社長が、その関係からわかったと承知して、そのまま売掛金が回収されずに何年も引き継がれていっている。「貸倒損失」すべき金額なのである。

 そのほか、決算期末に注文も無い「お弁当」を大量に製造。当期の製造原価を膨らまし、売上総利益を増幅させる。そして決算月翌月の1日目で製造した「お弁当」は廃棄する。

 人件費は、子会社をつくり、製造人員はすべてその子会社からの派遣とする。消費税や社会保険料の負担をなくすため、毎年子会社を造り変える。

 会計を熟知している人には、こんなことは初歩の初歩なんだろうが、知識のない少ない私には新鮮だった。

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