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有栖川有栖    「スウェーデン館の謎」(講談社文庫)

 ミステリー作家有栖川有栖は、新作のテーマを求めて、福島県裏磐梯のペンション「サニーデイ」を訪れる。そこで、サニーデイの隣家である、童話作家乙川リュウのスウェーデン館と言われている別荘に招待される。

 そこには、乙川リュウの他、妻のスウェーデン人のヴェロニカ、更にリュウの母育子、ヴェロニカの父ハンス、更に居候としてリュウの従弟の葉山悠介、それに客として挿絵画家姉妹綱木淑美、輝美姉妹。それから建設会社社長の等々力がいた。

 乙川リュウ夫妻とその両親は母屋に宿泊していたが、有栖川はサニーデイに、そのほかの客は30Mほど母屋から離れた離れに宿泊していた。

 食事の後、離れで、画家淑美の死体が発見される。更に妹の輝美が殴打され瀕死の状態に陥る。その夜、裏磐梯では雪が降り積もっていた。

 離れと母屋の間には3つの足跡があった。一つは離れで死体の見つかった淑美の母屋から離れへの足跡。あとの2つは、図体が大きく体重も重いリュウのものと思われる大きな足跡が往復で2本あった。
 リュウは淑美が殺害されたと思われる時間には、有栖川と母屋で酒を飲み交わしていた。

 有栖川は読者の盲点をつく。複数の人が集まり、殺害が行われた場合、読者は犯人が誰なのか、その言動、行動に懸命に注意を払い作品を読む。

 しかし、どうしても犯人になる人間をとらえられない。

 それは、個人を特定して犯人になりうるか読者は探求するからだ。もし、犯人が共謀して複数いたらどうなるか。複数いるならば、可能性、手口は大きく広がる。
 この作品はその盲点をうまくついている。こんなことを書いている私はミステリー読者のアマチュアだとつくづく感じてしまう。

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| 古本読書日記 | 06:38 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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