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土屋賢二   「そして誰も信じなくなった」(文春文庫)

 週刊文春に連載している「土屋の口車」を収録。

本業である、哲学や論文をパロってるエッセイが殆ど。実体験や、仄聞した話題から書かれたエッセイでなく、頭でひねりだしたパロディなので、大笑いする内容は少なく、小笑いや苦笑いを誘発するエッセイになっていて、感想が難しい。

 それでも、自らが考え出したことわざを取り入れた結婚祝辞スピーチはなかなか意味深で面白い。

 「ご結婚おめでとうございます。結婚が祝うべきことかどうか迷いました。結婚をして不幸になることもあれば、離婚をして幸福になることもあるからです。ですが、『迷ったら、たとえ間違っていても世間の習慣に従え』と言われるのに従います。『メリットのないものはない』と言われるとおり、結婚にもメリットはあります。『孤独死がイヤなら結婚するか、刑務所の雑居房に入れ』と言われるように孤独死は防げます。ただし、『孤独を恐れるものは結婚し、そこで初めて真の孤独を知る』と言われる通り、孤独からは逃れられません。
 更にメリットをあげると『長生きするには結婚しろ』とも言われます。私がこれまで何とか生きてこられたのも妻のおかげです。そういうように妻に言われましたので、ここでお伝えします。
 結婚のダメージを最小限でおさえる方法は、『幸せな結婚に必要なのは、距離と誤解』と言われる通りです。幸いお二人とも誤解しやすいように見受けられるので、幸せだとかん違いされるのも夢ではありません。ご健闘を祈ります。」

 それから、歳をとると物忘れが激しくなる。それは4段階に従い重症度を増す。
「第一に名前を忘れ、第二に顔を忘れ、第三にジッパーを閉め忘れ、最後にジッパーを開け忘れる」
 これからジッパーに気を付けなくっちゃ。

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| 古本読書日記 | 05:54 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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