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斎藤明美    「高峰秀子の捨てられない荷物」(新潮文庫)

著者斎藤明美は、いくつかの職業を経て、「週刊文春」の記者となり、女優でエッセイストである高峰秀子の担当記者を長年つとめる。その間に、高峰の生きざまに感動し、高峰を敬愛、高峰も斎藤を可愛がり、子供に恵まれなかった、高峰、松山善三夫妻の養子となる。

 その斎藤が高峰、松山の姿を描いたノンフィクション。

高峰が松山と結婚したとき、今の金にして10億円は毎年稼いでいた高峰にはたった6万円しか貯金が無かった。
 高峰の故郷、北海道からやってきた、義母志げが14人の親族を引き連れてきて、高峰の出演料をすべて自分の手にいれ、義母も含め全員で分捕っていたからである。

 金持ちの御曹司との結婚を考えていた志げは、貧乏助監督松山善三と高峰が結婚すると報告したとき、落胆。「それなら私に留袖を作ってくれ」と高峰に言う。

 高峰はその金が無い。それで俳優の伊志井寛に相談する。伊志井夫妻は、持っていた振袖と留袖をお祝いとして高峰に贈る。
 これをもらった志げは「こんな人が使ったお下がりなんてばかにしている。」と怒る。
どうにもならない鬼婆である。

 高峰は17歳のとき、映画助監督をしていた黒澤明に恋心を抱く。
ある日、黒澤より「家に遊びにおいで」と声をかけられる。
鬼の志げが麻雀をやっていたとき、こっそり家をでて黒澤のところにゆく。

 ところが黒澤の家に到着すると、鬼の形相をしていた志げが待ち受けていた。そして大声で絶対黒澤との交際は許さないと叫ぶ。大女優である高峰にまだ助監督から監督になったばかりの黒澤などというどこの馬の骨かわからない男では、つり合いがとれないと思ったからの行為だ。その日から高峰は志げに1週間家に軟禁される。

 松山には悪いが、高峰と黒澤が結婚していたらどうなっただろう。想像するに、まあ長い間はもたなかったように思えてしまう。

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| 古本読書日記 | 06:13 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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