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村上龍  「櫻の樹の下には瓦礫が埋まっている」(幻冬舎文庫)


2011年1月から2012年6月までのエッセイを厳選して収録。

ベトナム戦争で超大国圧倒的軍事力を有するアメリカが、なぜアジアの後進国ベトナムとの戦争に負けたのか。
いろんな理由はあるだろうが、村上が指摘している理由も大きいと思う。

アメリカでは人間にとって最も大切なことはヒューマニズムであることを、子供の頃から徹底して教え込み刷り込ませるからである。

 日本でも、昔ある首相が言ったが、「人の命は地球より重い」と。しかし、つい最近まではこんなことを日本では教えていなかった。戦前は、人の命より天皇の命の方が大切と教えていて、皆がそれを信じていた。だから、天皇の前では、自分の命を捧げることは厭わなかった。

 ベトナムは社会主義で当時、自分の命より、ホーチミンの命のほうが大切と刷り込まれていた。

 アメリカ兵は、戦場で、自分の仲間が目の前で殺されたり、ベトナム兵や民間人に発砲して、血を流して彼らが倒れ死んでいく現場のむごたらしさに耐えられなかった。それで、帰還した兵員の多くが、精神的衝撃を克服できずに半病人のまま生きることになった。

 しかし、ホーチミンを魂の中心に置いているベトナム人は、アメリカ兵を殺害することに迷いはなかった。それで、精神的ショックを受けることは無かった。こんな人たちを相手にするアメリカ兵は辛い。

 なによりも人間の命が大切だと教えていない国はまだまだ地球上にはけっこうある。特に、中東やアフリカに多い。
 そして、朝鮮半島に典型的な国がある。

私の高校時代の中国もそうだった。毛沢東がどの人民より大切な人だった。それにより、何百万という人が殺害された。

 最近、中国では習近平を毛沢東同様に崇め神格化しようという動きがでている。
 よもやとは思うが、少し不気味である。

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