FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

村上龍    「走れ!タカハシ」(講談社文庫)

  1980年代に書かれた作品。そのころは広島カープ第一期黄金時代。衣笠、山本浩二、小早川とともに一番ショートの高橋慶彦が活躍。甘いマスクで俊足、女性ファンにいつも囲まれ広島随一の人気選手だった。

 その高橋が物語のテーマではないが、最後のところで、「走れ!タカハシ」だったり、別の声をあげ叫んで終わる物語を集めた短編集。

 トオルは17歳。ボクシングをやっていたが減量にいやけがさし、高校を中退。そしてホストとして働く。ホストになったときにはまだ童貞。初めての客は千葉のおばさん。童貞だと知りおばさんは大喜びで大ハッスル。トオルの股間を嘗め回す。その口には金歯が光っていた。

 そして今、本屋で互いに「国際金融界の黒幕」という本を持っていることを目印にして、約束のお客を待っている。「国際金融界の黒幕」を購入しているおばさんが現れる。約束のおばさんだと思って声をかけるが、どうも違うようだ。しかしおばさんは割り切ってトオルを新宿の高級ホテルのスイートルームに連れて行く。そして報酬「一万円と交通費」のもとで、セックスをする。

 おばさんは、こんな仕事をやめろと言う。おばさんが大学にもだしてやるから、ボクシングか株をしなさいと言う。しかしトオルは今のホストの仕事が気に入っているからいやと拒否する。

 するとおばさんが、広島の試合をみにゆき、そこで高橋慶彦が満塁ホームランを打ったら今の仕事を続けていいと言う。賭けにしては圧倒的に不利。それでも2人でカープの試合を観戦にゆく。

 トオルには股間を懸命にこすると願いが叶うというジンクスがあった。

 試合も終盤。衣笠と長内のヒットで一三塁。山本浩二は三振。そして長島の打席。長島が塁にでて満塁になれば次は高橋慶彦。フォアボール、フォアボールと叫ぶ。その時ピッチャーの投球が長島にゴツンとあたる。死球で満塁。

 さあお待たせの高橋慶彦。トオルは懸命に股間をさわる。それどころかおばちゃんも一緒になってトオルの股間をなでる。
 そして高橋、ライトスタンドにお待たせのホームラン!
ばからしいけど、面白い。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

| 古本読書日記 | 06:27 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT