FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

橘玲      「リベラルがうさんくさいのには理由がある」(集英社文庫)

ときどき不思議に思うことがある。日本は暮らしていて、言論の自由、あるいは平等な社会が世界のどの国より保証されているように思うのだが、国際的調査によると、いつも下位にランクされる。調査方法が間違っているのではと懐疑的になる。

 従軍慰安婦の問題がある。この問題は、朝日新聞の誤報や、意図的報道により、中味が曲解され世界に広まり日韓関係を悪化させ、今日にきているというのが日本での理解である。

 だから、非難は朝日新聞に集中し、韓国の態度は間違っているというのが日本での一般的理解と感じている。しかし、従軍慰安婦を象徴する少女像は、世界各国で設置されどんどん増加している。いかに韓国の国際活動が上手くいっているとしても、少女像設置は、各国の自治体の決断で行われているということは、従軍慰安婦の問題は、韓国の主張が世界では徐々に深く、大きく浸透していることは間違いない。

 国連の人権委員会でも、日本を非難する勧告を今年も発表した。

日本軍が強制したかどうかは確たる証拠は無いが、強制であろうが、自由意志であろうが、朝鮮の女性を売春婦として従軍させた事実はどう言っても消すことはできない。世界はどうも、女性を侮辱的に扱い人権差別したことを非難しているようだ。だから、慰安婦の女性に対し、真摯に謝罪を面と向かってしなさいと言っている。

 日本人の想いと世界の想いに大きなズレがあると橘玲は主張している。

「働き方改革」が大きな問題として取り上げられたが、国際的にみれば、この問題は差別の問題である。新卒一括採用、定年制度の適用。これは年齢差別である。女性には、残業や休日出勤などができなかったり、減じなければいけない環境にある。そこを無視して出世ができないような状況。性差別である。同一労働、同一賃金は世界の常識。正社員か非正規社員かは雇用形態の違いであり、これで賃金差をつけることは、身分差別である。正社員か非正規社員でいるのは労働者の選択の問題である。非正規社員の増加が問題ではなく、待遇、賃金に差をつけることがいけないのである。この考えが浸透すれば正社員の非正規化が何の違和感もなく行われる社会がくるかもしれない。

 それから外国人と日本人で賃金に差をつける。特に海外で採用した人々に賃金差をつける。これは国籍差別である。

 この差別が、国際基準に合致していないから、日本は不平等社会と認定されるのである。
国際的標準に近付けることは、容易なことではない。しかし、徐々に変革はなされてゆくのだろう。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ


| 古本読書日記 | 07:01 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT