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高峰秀子編    「おいしいおはなし」(ちくま文庫)

高峰秀子が編んだ、食べ物、食事について書かれているエッセイ集。

井上ひさしが書いているが、昔は、おかずにしろご飯にしろ、残すことは、絶対してはならなかった。そんなことをしたら、親父やおふくろにぶったたかれた。ご飯は、一粒残らず食べ終えても、茶碗にしつこくこびりついているものがある。だから、必ず食べ終わった後、お湯をいれて、こびりついたものをきれいに削ぎ落して、お湯を飲んだものである。

 こんな時代に比べ、今は嘆かわしいと井上は言う。
冷蔵庫に入っているアイスクリームは最初の日は有難がるが、2日目になるともういらないとなる。ショートケーキは半分残す。バナナは一口かじってもういらないとなる。シュークリームの皮はいらない。

 だいたい、洒落た高級レストランや割烹。ゆっくりと味わって休み休み食べていると、ウェイターや仲居さんがやってきて、「お済ですか」と聞かれ、あわあわ返答ができないでいると、しれっと半分も食べていないのに、皿を下げてもっていってしまう。

 井上は犬が嫌い。犬にくれる食べ物は自分が食いたいくらい。しかし、芝居で使った犬が家にいる。嫌いだから、ときどき捨てに遠くまでつれてゆく。しかし、どんなに遠くへ連れていっても、必ず家にもどってくる。

 時に、遠くに連れてゆき戻ってくると、犬のほうが早く帰っていて、主人をおでむかえする。これでは主人が犬を捨てにいったのか、犬が主人を捨てに行ったのかよくわからなくなる。

 そんな犬に娘が余ったチョコレートをあげている。そのチョコレートを井上が獲って自分で食べてやろうと犬のまわりをぐるぐる回る。
 すると、娘が言う。
「そんな周りをぐるぐる回ったって犬からチョコレートはもらえないよ。犬の真正面にいって、お手とちんちんをしないと。」

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| 古本読書日記 | 06:29 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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