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貴志祐介   「悪の教典」(下)(文春文庫)

上巻で失踪したとされている、蓮実が殺害した早川、彼の携帯電話を持っていることを安原美禰にみられる。これで早川殺しがばれてしまうことを心配した蓮実は、美禰を屋上に呼び出し、飛び降り自殺にみせかけ殺害する。

 ところがその場面を、生徒である永井あゆみにみられ、あゆみがクラスのなかでしゃべったため、蓮実は殺害がばれることを恐れ、クラス全員を殺害することを決意する。

 文化祭の前日の準備中に殺害を実行する。その際、美術の教師である久米を自殺にみせかけ殺害し、生徒には久米が殺害者であるように装う。

 そしていよいよ殺戮実行に着手する。
 下巻400ページを超えるなかで、ほとんどは殺戮描写に費やされる。その描写がだれることなく、緊張感をもって描かれる。さすが貴志の筆力と感心させられる。

 全員殺戮したと思ったのだが、片桐怜花、夏越雄一郎が死体の下に潜り込み、殺害を免れ、飛び降りをした安原美禰も奇跡的に命だけは助かった。

 怜花と雄一郎は心神喪失しながらも、蓮実が犯人であることを供述。蓮実を愛している美禰は黙秘を貫く。

 警察は精神不安定の怜花と雄一郎の供述をそのまま信じることを逡巡したが、殺害時にAEDに録音された音声で蓮実が犯人であることが判明した。

 追い込まれた蓮実は、自分こそ心神喪失に陥っていると精神病患者を装う。
面白いことに、わずかな人数を殺害すると、証拠があれば警察は逮捕するが、多くの人間を殺害すると、精神的病を疑い、簡単に逮捕にはならない。

 しかし、下巻の殆どを費やす殺戮シーンは、少々くどく感じ、食傷気味になった。

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