加藤千恵 「誕生日のできごと」(ポプラ文庫)
18歳になった主人公恵里は高校3年生で受験を控えている。恵里には龍二という同級の恋人がいる。
龍二は卒業したら地元の大学を受験すると言っているから、恵里も地元の大学を受験するつもり。
ところが突然、龍二は地元はいやだから東京の大学を受験すると言い出す。恵里は驚くが、龍二と離れたくなくて、両親を懸命に説得して東京の大学を受験することになる。
それで結果、龍二は東京の大学受験をすべて失敗し、結局地元に残り、恵里は東京の大学に受かり、東京で大学生活をおくることとなる。
恵里には、東京で切なく胸が痛い毎日が続く。寝てもさめても龍二を想い続ける。
この状況での文章が、いかにも痛いけな少女がいて、星が映った目に涙がいっぱい、少女漫画を彷彿とさせるような文章。これが最後まで続くのは、かなわない。途中で何回も読むのを挫折しそうになる。
大学に入り遠距離恋愛になってしまう。しかし、ずっと相手を想い続けるというのは、現実には少ない。しかも、大学があるのは東京。生活は光に満ち溢れ、出会いはそこいらじゅうにある。東京は地元での思いを一気に吹き飛ばし、新しい学生を取り込む。
恵里が素朴すぎ、引っ込み思案、人見知りして東京になじめないのならまだしも、入学式で隣に座ったさくらとすぐに会話して、友達になる。さくらは活発な子で、マキ先輩など他の人たちとも仲良くなる。
地元で暮らしている龍二のことなど頭に浮かぶことなどめったにないのではという環境である。
それがぐじぐじといつまでも龍二を追う。
そして案の定、20歳の大学2年のとき、龍二に電話したときに、龍二は居酒屋らしきところにいて、女の子の声が龍二の声に重なって聞こえてきて、龍二から「別れよう」と冷たく言われる。
そして21歳の3年生のときに、自分で何かしなくてはと思い運転免許に挑戦する。そこで担当した木曾先生と恋に陥る。
驚くのは、加藤さんの文章が、20歳までと21歳からとはガラリと変わる。21歳からは、いかにも明るい学生で溌剌としている恵里を前向きに描く。
そして25歳のある日、高校の同級生同士が結婚するので、地元に帰り結婚式に出席する。そのとき龍二と出会う。
龍二は恋人がいると言う。恵里は祝福する気持ちだけで、嫉妬や悪感情は全くない。
完全にふっきれて、明るく強く前に向かってゆくことをすでに決意している。
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龍二は卒業したら地元の大学を受験すると言っているから、恵里も地元の大学を受験するつもり。
ところが突然、龍二は地元はいやだから東京の大学を受験すると言い出す。恵里は驚くが、龍二と離れたくなくて、両親を懸命に説得して東京の大学を受験することになる。
それで結果、龍二は東京の大学受験をすべて失敗し、結局地元に残り、恵里は東京の大学に受かり、東京で大学生活をおくることとなる。
恵里には、東京で切なく胸が痛い毎日が続く。寝てもさめても龍二を想い続ける。
この状況での文章が、いかにも痛いけな少女がいて、星が映った目に涙がいっぱい、少女漫画を彷彿とさせるような文章。これが最後まで続くのは、かなわない。途中で何回も読むのを挫折しそうになる。
大学に入り遠距離恋愛になってしまう。しかし、ずっと相手を想い続けるというのは、現実には少ない。しかも、大学があるのは東京。生活は光に満ち溢れ、出会いはそこいらじゅうにある。東京は地元での思いを一気に吹き飛ばし、新しい学生を取り込む。
恵里が素朴すぎ、引っ込み思案、人見知りして東京になじめないのならまだしも、入学式で隣に座ったさくらとすぐに会話して、友達になる。さくらは活発な子で、マキ先輩など他の人たちとも仲良くなる。
地元で暮らしている龍二のことなど頭に浮かぶことなどめったにないのではという環境である。
それがぐじぐじといつまでも龍二を追う。
そして案の定、20歳の大学2年のとき、龍二に電話したときに、龍二は居酒屋らしきところにいて、女の子の声が龍二の声に重なって聞こえてきて、龍二から「別れよう」と冷たく言われる。
そして21歳の3年生のときに、自分で何かしなくてはと思い運転免許に挑戦する。そこで担当した木曾先生と恋に陥る。
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