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加藤千恵    「真夜中の果物」(幻冬舎文庫)

恋は、結構かん違いから始まるものなのかもしれない。そのかん違いを、情熱と努力で克服して最後は成就させる。

 卓也に初めて告白されたのは高校2年のとき。2年になってクラスが別々になった。帰りが一緒になったとき、「別々になったのが淋しい。前から好きだったんだ。」と告白された。
 私は好きな人がいるからと、即座に断った。

 不思議なことだが、告白された後のほうが、気を使わず仲良くなった。ちょくちょくみんなと一緒に遊ぶようになった。
次に告白されたのが卒業式のとき。式の後呼び出され、やっぱり好きだから付き合ってほしいと。そしてやっぱりごめんね。卓也のことは好きだけど、恋愛関係にはならないと思うの、と断った。

 それから10年。何十回というほど卓也に告白された。そしてすべて断ってきた。もうネタのようになってしまった。

 そして今日も居酒屋で、卓也に好きだと言われた。
「卓也さあ、いい加減にしなよ。あんたの彼女が聞いたら、絶対イヤな気持ちになるよ。」
「冗談でこんなこと言うかよ。おまえがつきあうと言ってくれたなら、すぐにでも今の彼女と別れるよ。」

 沈黙が続く。

何回も「俺がだれよりもお前を愛しているんだ。」と言われたことを思いだしている。そして暖かい幸せな気持ちが拡がる。
 ストーカーと紙一重なのだが、成就したら、2人は幸せに絶対なる。

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| 古本読書日記 | 05:49 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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