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吉本ばなな    「ふなふな船橋」(朝日文庫)

よしもとばななさんが、また改名して昔の吉本ばななに戻したことは知っていたが、あまり気を付けていなくて、初めてこの本を手にとったら作者「吉本ばなな」になっていて何だかとても新鮮な感じを受けた。

 この物語、主人公の立石花の住んでいる部屋で夢をみるといつも花子という妖精が登場し花が声をかけると途端に目が覚める。その花子とお父さんの松本さんとの話や、梨の妖精であるフナッシー、豪快な奈美おばさんなど多彩な人々や人形が登場し、それぞれがユニークで面白い。しかし物語の骨は、花と恋人の俊介との恋物語である。

 主人公の花は15歳から船橋に住んでいて、フナッシーが大好き、本も好きで、28歳の現在、書店の店長をまかされていることもあり、船橋に強い愛着を持っている。

 恋人の俊介は、長野の老舗ソバ屋の息子で、今は船橋に東京支店長として住み、ネットでソバを販売しているが、いずれは長野に帰り、ソバ屋をつぐことになる予定。
 花は船橋は好きだが、いずれ俊介と結婚して長野に転居することになると覚悟はしている。

 ところがある日、俊介が別に好きな子ができたので別れて欲しいと花にお願いする。
花はその女性を知っている。俊介は体が弱く、その治療に通っている病院でボランティアに来ている早川さんだ。早川さんは、がっしりしていて健康的。虚弱な俊介には良い相手と思い泣く泣く俊介と別れる。

 その話を友達の幸子にすると、幸子は断言する。「俊介はまた必ず花のもとに帰ってくる」と。

 そして、その日がやってくる。

俊介は花に言う。
 「ずっと花が好きだった。早川さんとつきあっていても花のことがいつも浮かんでいた。花と結婚したい。」と。そして続ける。
 「早川さんと1か月会わないで、互いをみつめなおそうと宣言した。」と。
花は思った。私が受けると、早川さんと俊介は別れる。しかし私がNOといえば、俊介は早川さんに戻ろうとする。

 見つめ直す1か月は何なのだ。だから花はきっぱりと言う。「NO」と。
これでは、俊介は早川さんにも振られるだろうなと思う。

 いかにも老舗の息子で世の中どうにでもなるという甘さが俊介にはある。

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| 古本読書日記 | 05:48 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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