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真梨幸子    「アルテーミスの采配」(幻冬舎文庫)

アダルトビデオ業界の内幕を描いたサスペンス作品。
この物語によると、現在AV女優といわれる女性は3000人。そんなにいるかなあと思うが。

 AV女優になってしまうのには2つのタイプがある。

まずは、お金がなくて、手っ取り早くお金を稼ぎたいというタイプ。

それから、この物語のように、特定の女性をターゲットにして、AVタレントを抱えるプロダクションやその周囲の人たちがつるんで罠をしかけAVに出演するように追い込んでしまう方法。

 AV女優にはランクがある。一番上位が「単体」。大がかりな仕掛けとともに、主役を張る。プロダクション専属女優となり、出演料も百万円から二百五十万円。次が企画単体。

単体女優から少し飽きられ、専属プロダクションに所属せず、あちこちを渡り歩き、主役をはりたくさんの作品に出演する。出演料は三十万円から八十万円。そしてもっとも低いランクが「企画」型。捨て雑巾のように扱われ、名前もなくその他で出演する女優。十五万円から二十万円出演料。このうちプロダクションが中抜きするから「企画」タイプは手にする収入は数万円となる。

 AV女優ランクの特徴は、ランクは落ちることはあっても、上がることは無い。単体はせいぜい維持できるのは1か月。その落ちるスピードの速さはすさまじい。

 この物語のように、もともと仲の悪い少女たちを組み合わせ、アイドルグループを作り、内紛が起こり、グループを瓦解させ、芸能界で生きてゆくにはAV出演しかないと少女を誘導する。アイドルグループを作る時点から、AV業界に引き入れる筋道を作ってある。恐ろしい。

 そして、一たび足を踏み入れると、抜け出すことが困難な業界。しかも、AVは不特定多数の人々に見られる。このため家族を失い、友達も失い孤独になる。

 それに耐えられなくなり、死ぬことを思うようになったり、いらない女優をプロダクションが裏社会とつながり女優を殺して消す。その女優には多額の保険がプロダクションによって掛けられている。この物語が真実を暴いているとしたらとんでもない業界である。

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| 古本読書日記 | 06:19 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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