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平安寿子    「言い訳だらけの人生」(光文社文庫)

  来年高校3年生、いよいよ大学受験に突入する息子が、大震災での震災学習を兼ね、ボランティアで震災地にでかけた。両親は内申書もよくなるということで、大賛成。

 たった5日間のボランティアだったのだが、息子は帰ってくると「大学には行かない」と突然宣言する。

 「震災復興を助けながら、漁師か農業をやる。」とんでもないと言うと「研修制度があるんだよ。学歴、年齢関係なし。やる気さえあれば、受け入れ家庭に下宿させてもらって、仕事を手伝いながら覚える。少しだけど手間賃ももらえる。移住して働いている人たちにもあった。楽しいって言ってたよ。会社やめて行ったんだって。彼女もできたから、結婚して、本格的に住人になるんだって。興味があるんだったら色々教えてあげると言ってくれた。」

 「たった5日間。良いところしか見えてないのよ。勢いで決めていいことじゃないでしょ。思い付きでやってみたらついていけなくて、すみませんでしたと投げ出してしまったらむこうの人もいい迷惑でしょ。」

 「おかあさんいつも言うでしょ。あんたはいつもフラフラしていて、考えがきちんとしないって。でも今の僕は違う。やるべきことができたんだ。」

 こんなことが突然おきたら。
必ず父親は問題を先送り。
 「今日はいいじゃないか。何も今きめなくちゃいけないわけではないのだから。一晩ゆっくり考えてみようよ。」

 それで一晩考えたってなにも状況は変わるわけではない。

 だんだん子供の正論におされ分が悪くなる。それでも母親は、金切り声をあげ反対する。そんなとき父親はうっかり言ってしまう。
 「それもいいじゃないか。」と。
その後、この父親と母親はどうなるのだろうか。

 それでも、夢では食べていけないんだよね。堅実な暮らしと稼ぎが右手で、夢や希望は左手に。これでバランスをとる。作品ではこんな風に書かれるけど、バランスをとることも難しいんだよね。

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| 古本読書日記 | 06:16 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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