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東山彰良    「ファミリー・レストラン」(実業乃日本社文庫)

今まで、東山の作品は殆ど読んだ経験がなかった。ブックオフで10冊仕入れて、これから集中しようとこの作品から読みだした。

 強烈なスプラッター、ホラー小説。まあ、それは何とか受け入れられるのだが、中に大量の箴言が差し挟まれる。この箴言になかなかついていけない。キリストからプラトン、ヘーゲルにジェームスディーンの「理由なき反抗」にまでいたる。

 これから読む東山の作品が同じ調子だったらとてもついていけそうもないと心が暗くなった。

 「命より大切なものを持ちきれなくなったとき、手をつないでいたいと思えるだれかがそばにいてくれるのは、何てすてきなことなのだろう。すべての人にとどく物語が存在しえないように、すべての人にとどく音楽が存在しえないように、すべての人にとどく愛もまた存在しえない。それでも、わたしたちは伝えることができる。伝えつづけなさい。」

 個性重視。それが才能。と最近はいわれ、個性的でない人間をひてい排除する風潮が強い。しかし、個性ということよりまず、他人の主張をしっかり聞いて、手をつなげることができなければいけない。それがあっての個性である。伝える言葉を持てない人では個性は生きてこない。

 こんな重いことばが作品には羅列される。

「ふたつの正しさが衝突したとき、最後にものをいうのはどちらがより正しいかというのではなく、その正しさを貫きとおすためにどれだけ間違ったことをする覚悟があるかということなのかもしれない。もしこの世に正しいということがあるとすればその覚悟だけじゃないかしら。」

 うーんわかるようなわからないような。とにかく頭が重い。

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| 古本読書日記 | 06:16 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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