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中山七里   「魔女は甦る」(幻冬舎文庫)

「さよならドビュッシー」で「このミスが凄い」で大賞受賞する2年前に、賞に挑戦したが、落選した作品。

 冒頭からすごい。埼玉県所沢市神島町集落から少し離れた沼地から、死体が発見される。この死体が異常で、肉片と骨がバラバラに飛び散った見るも無残な状態、思わず顔を背けたくなる。この死体の身元はドイツに本社のある製薬開発販売会社スタンバーグの研究者である桐生隆。

 更に、同じ時期、都内で少年による無差別殺傷事件を含め3件の殺人事件が発生する。そして、生後4か月の嬰児失踪事件、この事件を捜査にあたっていた警察庁から派遣されていた西條課長補佐が失踪。

 スタンバーグ社は戦前に日本進出し、ヒットラーとも結託していた、どことなく生物化学兵器などを開発していそうな、不気味な会社。その会社を中心に引き起こされる幾つかの事件。

 読者の期待に応えるような、社会派ミステリーにふさわしい真相が暴かれるのではと期待していたのだが、桐生殺害、嬰児拉致殺害、西條失踪殺害、すべての犯人はカラスだったというのが結論。その結果にあっけをとられたのと同時にガックリしてしまった。

 真相を暴いた、槇畑刑事と毬村美里のカラスとの格闘に多くのページを割いて、クライマックスとして盛り上げることに中山は躍起となっているが、白けたなあという想いが強く残った。

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| 古本読書日記 | 06:10 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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