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中山七里    「さよならドビュッシー」(宝島社文庫)

第8回「このミス」大賞受賞作品。この作品が出版されたとき、テレビで「のだめカンタービレ」が人気ドラマとして大ヒットしていた。

 それで、作者である中山は「音楽小説」であり、熱血指導講師による「根性小説」それに「推理小説」。これら3つを合わせた作品を創れば、絶対売れると確信の上に創った作品と思われる。そして、その試みは成功している。

 ピアニストを目指す主人公16歳の遥。彼女には同じようにピアノ演奏が抜群の従妹の16歳のルシアがいる。ルシアは父親の仕事の関係で家族でインドネシアに暮らしている。

 ルシア家族がスマトラ大地震に襲われ、ルシアを残して、両親は亡くなってしまう。
それで、遥の家でルシアを養女として引き取る。

 遥とルシアそれに祖父が生活している離れが火事に見舞われる。遥は全身やけどを負うが命だけは助かる。しかし、祖父とルシアは逃げ遅れ亡くなってしまう。

 全身火傷を負った遥は、形成外科手術をうける。

 やや、これはミステリーの定番とひらめいた。だいたい、大きな整形手術をするという物語は人間が入れ替わることになる。亡くなったのは遥で、ルシアが生き残っていたのでは。そしてルシアは以降遥となって生きていくのではと思って読み進む。

 クライマックス。ここで真相が明かされるぞと思ったときに、やはりジャーンとドビュッシーの音楽とともに入れ替わりが明かされる。

 仕掛けがが早い段階でわかったが、ピアノコンクールや熱血講師である岬の演奏を描写する筆力が卓越していて、まったく飽きることなく一気に読めた。中山の表現力には感動した。

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