FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

堀川アサコ    「幻想日記店」(講談社文庫)

「土佐日記」は紀貫之が自分は男にも拘わらず、女もすなるとして書いた日記。他に日記といえば、この作品では「竹取物語」も日記で、しかも作者は紀貫之ではないかとしている。

そして「土佐日記」では、百の真実のなかに一つ嘘がある。それは貫之が高齢になって授かった愛娘が亡くなったということ。「竹取物語」では百の嘘のなかに一つだけ真実がある。竹から生まれた娘は亡くなることはなくずっと生き続けていること。かぐや姫は貫之の愛娘なのである。

 この娘は、不老不死の薬で生き延びているのではなく、ある言霊を言われそれにより不老不死となる。これを解くためには、死ぬことが宿命とされるまた特殊の言霊を浴びなければならない。

 この言霊を探し当てるために、その言霊が書かれていそうな日記を集める。そのために紀猩子は父親登天と一緒に日記店を創る。つまり、猩子がかぐや姫で貫之が登天ではないかと物語は思わせる。

 それにしても、誰もが不老不死になることを望むが、もしそれが実現して生まれて1000年たっても生きているとはどんな思いで毎日を過ごすのだろうか。

 自分はいつまでたっても20歳の風貌のまま。どんどん、後から生まれてきた人が、自分の20歳を追い越し、年寄になり亡くなってゆく。それが永遠に繰り返す。

 20歳で、生活はしているが、ほとんどが死んだような暮らし。こんなのであるなら、自分も死にたい、生きているのが苦悩と同じになる。何とか死ぬことはできないかと思うようになる。

 この物語では、こんな風に猩子はなってしまうが、本当かなあ。やっぱし不老不死になれるのなら、そうなりたいと思ってしまう。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ



| 古本読書日記 | 06:07 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT