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笹本稜平   「ボス・イズ・バック」(光文社文庫)

しがない私立探偵をしている主人公のオレ。殆ど探偵調査依頼などない。それでいて何とかやっているのは、オレが、何の産業もない市を取り仕切っている暴力団、悪徳刑事、生臭坊主と結びついて、お金のとれる事案を摑んだり、或いは彼らの依頼で調査費用を稼ぐから。

 地元名士の下ネタ探し、経営が怪しい会社の裏情報、夜逃げした債務者の追跡調査など。
それが、何に使われるかは知ったことではない。

 この作品では、市の産廃施設新設と市霊園の運営業者を、暴力団山藤組を解散させ、組長が設立する新たな会社に委託する。そのために、市長と警察署長にお金がわたる。市の霊園運営では、そこから入る運営費用の一部が市長に還流するようになっていることが暴かれるが、そのお金がどういう名目運営会社から警察署長や市長にわたるのかがわからない。

 ユーモアサスペンス短編集だから、仕方ない面もあるが、もやもや感が残る。

山藤組の解散式に、組員や他の組の関係者とともに、警察署長が参加し、しかも挨拶をするところなど、思わずニヤリとしてしまうのだが、やはり色がつかない金の生まれるカラクリを描いて欲しい。

 マネーロンダリングという言葉で、全部をごまかさない小説が読んでみたい。

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| 古本読書日記 | 05:51 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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