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町田康     「餓鬼道巡行」(幻冬舎文庫)

熱海在住である主人公の私(町田康のこと)は、素敵で快適な生活を求めて、自宅を大規模なリフォームをする。それで、台所が使えなくなり、普段はしない、コンビニ弁当やレトルトパウチに挑戦することになる。

 それでコンビニからトマトリゾットのレトルトパウチを購入してくる。これが不愉快な食品である。レトルトパウチの上端を切り取るという指示が書かれている。

 その指示に従って切り取るが、切り始めは良いのだけれど、レトルトパウチの袋が何層かの袋を張り合わせた構造になっているかだろうか、最後のところまでくると、まっすぐに切れないで必ず歪んで切れない部分が残る。

 これが全く不愉快なのだが、この袋にはいっている具とソースをご飯にかけるのだが、必ずこの切れない部分に具とソースが残り、完全に絞り出すことができない。しかたなく鋏でこの部分を切る。すると、鋏が具とソースで汚れる。見た目も汚れてしまうし、鋏も汚くなる。

 更に干からびたような冷たい飯にこれをかける。食事というより、餌を与えられているように思えてくる。

 しかもご飯には蓋としてシールがはられている。これがちゃんとはがすのがうまくいかない。必ず端がくっついていたまま具をかける。
 こんな面倒くさい手続をしてやっとご飯にありつける。

 外側には「レンジでチンとするだけ」と書かれているが「様々な不愉快事をへて、レンジにチンするだけ」という表記にすべきと町田は言う。

 たしかにその通りと思うが、そんなに不愉快に思わず手続をして食べている多くの人たちがいることも現実である。

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| 古本読書日記 | 06:14 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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