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坂東眞砂子     「イタリア・奇蹟と神秘の旅」(角川書店)

坂東がイタリアに建築とデザインを学びに、彼女が暮らす、北部の都市パノヴァに到着した日にある奇蹟をタクシーの運転手から聞く。

 パノヴァは聖アントニオが死んだ街だ。そう聞かされても聖アントニオが誰なのかわからない。そこでガイドブックを買って調べる。

 聖アントニオは1190年リスボンに生まれ、養子縁組をしてパトヴァにやってくる。やがて彼は信仰心の篤いフランシスコ派修道士として知れ渡る。市の聖マリア・マテニ・ドミニ教会の修道院で暮らしながら、精力的に説教活動をする。その喉は枯れることは無く、最終的には3万人の前で説教するまでにいたる。そして溺死した人を生き返らせたり、彼の妹の子供を生き返らせたり、切断された子供の足を元に戻したり数々の奇蹟を行った。

 その遺体が市内の聖アントニオ教会に安置されていることを知り、坂東は訪れる。そこで遺体はみることはできなかったが、彼の衣類などの遺品が陳列ケースに収められみることができた。

 その中にひからびたスポンジ状のものがあった。説明を読むと、聖アントニオの舌であると書かれている。更に読むと、遺体はすべてが腐敗する。舌だけが腐敗せずに残るというのは非常にめずらしいと書いてある。しかもよく遺品を見ると、そばには声帯まで保存されている。

 聖アントニオは非常に声力があった。多分、彼の生涯を通して、その舌を生かして語り続けただろう。その行為を通して、人智を越えた力が舌に集中して、死後、何らかの作用が舌に及ぼしたのだろうか。

 なるほど。我が家の嫁さんも、死後、800年以上たっても、舌はそのまま腐敗せず残されることは間違いない。

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