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柳家小三治     「柳家小三治の落語7」(小学館文庫)

柳家小三治が国立劇場で演じた20席を、収録した本の7冊目。全部で9冊ある。

高校のとき、落語研究会をつくり、素人の下手落語、誰も笑う人がいないのに、一生懸命あちこちで落語をやった。

 落語には真打がかけるような大きな話もあれば、前座が専用にしていて、口がまわるようにするための簡単な話がある。我々が高校で演じたのはもっぱら前座話。
 「寿限無」「時そば」「道具屋」「初天神」
など。

明治の初めはラジオもテレビもない、今でも津軽弁になると殆ど何を言っているかわからないが、当時関西弁を東京の人間が聞いたら同じように何を言っているのかわからない状態だった。

 この落差を面白く表現した前座話が「たらちね」と「金明竹」だ。この2つの落語は私の高校時代、多くの落語家が演じ、身近に感じた。

 「金明竹」東京の古道具屋に兵庫の仲買人の番頭の弥市がやってきて、古道具屋から取り次いだ道具7点の処理について説明する。その時、店主は留守で、丁稚の松公が取り次ぐ。

この松公、つめを切れといえば、猫の爪をきるなど、少し能が弱い。だから、弥市の言っていることがさっぱりわからない。

 そこで女将さんが、松公をどかして対応する。松公の手前知ったかぶりをするが、女将さんも弥市の言っていることがさっぱりわからない。で、帰ってきた店主に報告するのだが中味がムチャクチャ。ここが面白いところ。

 この本を読むと、あれほど誰もかれもが演じていた「金明竹」も、今は演じるのは小三治だけになったそうだ。結構寂しいものがある。

 20年くらい前に演じた小三治の落語が収録されている。今は、まくらで面白いことを言ってお客をつかむのが一般的なのだが、小三治は殆どまくらで面白いことを言うことは無い。びっくりした。

 高校のときよくやった小咄を小三治も「転宅」で使っている。
賽銭を盗もうとした泥棒が仁王様にみつかり、蹴られ踏んつけられる。それで下腹が圧迫され、思わずプーっと屁をする。
 「クセ者め」仁王が言う。おもわず泥棒が顔を見上げて「おお、仁王か(匂うか)」という。

 本当になつかしい。こんな小咄で何でも笑い転げた高校時代を思いだした。

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| 古本読書日記 | 06:09 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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