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貫井徳郎     「空白の叫び」(上)(文春文庫)

貫井をして、これを書きたくて作家になったと言わしめた作品。大長編。3巻にわたり1100ページをこえる。

3人の14歳の少年の物語がバラバラに進行する。そして、それぞれの少年が上巻では殺人をおかすところで終了する。

 神原は、母親が外を遊びまわっていて家にいない。それで母親の妹である叔母と祖母に育てられている。祖母が亡くなり、母と叔母で遺産相続争いが起こる。母が男にだまされ遺産を取ろうとする。その危険を神原が察知し叔母に言うのだが、叔母が全く聞きれないので、思い余った神原は母親を殺害する。

 葛城は医者の息子で裕福な家族の一人。宗像という住み込みの使用人家族も別棟だけど、同居している。宗像父母は、使用人として葛城家族を立てて行動するが、息子の英之は同年齢の葛城を友達のようにして行動する。葛城はプラモデル作りが好きで、パーフェクト グレードのプラモデルを頑張って完成させるが、これを英之が破壊してしまう。これに怒り狂った葛城は英之を殺害する。

 3人目の久藤が私にはよくわからない。久藤が力により抑えてきたクラスに、産休教師の臨時として柏木という女性教師が赴任してくる。この教師も当然久藤はひれふさせようと授業時間に悪さをするのだけれど、全く意に介さない。そこで久藤はレイプをすると脅す。
それでも、動じないので、久藤はレイプを実行する。

 これで教師をやめるかと思っていたら、変わらず淡々と授業をそれからも行う。久藤はレイプが警察や他の生徒や先生にばれたら、自分の権力は破滅するとの思いに襲われる。それに耐えられなくなり女性教師を殺害する。

 久藤の想いと女性教師の言動がとても現実にはありえない。貫井もそこが弱点と思ったのか、実にくどく、しつこくその説明にたくさんのページをさく。

 いずれこのバラバラ殺人少年が結びつくことになるのだろうが、それがどのように結びつき、どう展開してゆくのか楽しみになる。

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