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藤野恵美   「金色のゴルダ2 君と僕のポリフォニー」(GAMECITY文庫)

柚木は高校3年生。生け花の大家の家元の3男。上に2人兄がいる。現在は父が家元を継いでいるが、まだ祖母が健在。祖母が権力者ですべてのことは祖母が決める。

 柚木家は生け花から派生して、多くの企業を参加に持っている大企業化集団。祖母はその集団を維持するために、子ども、孫の人生を決定する。そして、それは従うことが運命付けられていて、反発するなどということはあり得ないし、柚木にもそのことが沁みついている。

 人生は決定されているが、優雅でセレブの生活は生涯にわたって完全に保証されている。

 柚木は音楽家として傑出した才能を持つ。フルート演奏のすばらしさはプロとなっても超一流になることは間違いない。
 国際コンクールで優勝したバイオリン奏者玉崎とピアノ国内コンクールで一位になった浅川とのセッションで、浅川の指が故障していて、途中からコンサートが不可能になり、代走者として柚木がピアノ演奏する。それが見事で、大喝采を浴びる。色んなプロヅクションやレコード会社から演奏会やレコード化のオファーがある。しかし、柚木は全く関心を示さない。

 それが、主人公加地には理解できない。

まだ自分たちは若い。可能性は未来に大きくひろがっている。それを家に縛られ人生を決める、そんなことは想像できない。柚木は音楽家として卓抜した才能を持っている。何故その世界を捨てるのか。

 だから、加地は柚木と時々大きな争いをする。

 怒り、非難する加地は、サッカーを中途半端でやめ、バイオリンもずっと演奏を続けたが、途中で挫折。今はビオラを演奏している。

 どれもこれも、才能はなく、中途半端。だから、予備校の講習に通いながら、受験勉強に邁進する。こんな人生には、未来が拡がってはいない。枠のなかに制限された人生である。

 柚木からみれば、そんな枠にはまった人生をおく加地に柚木は未来が決まっているつまらない人生を送るのだと言われたくない。

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| 古本読書日記 | 06:07 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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