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坂東眞砂子     「13のエロチカ」(角川文庫)

主人公のケイコは女性誌の編集者。

彼女には同棲しているフリーの編集者がいる。彼はフリーなので、殆ど家で仕事をしている。だから外出が中心である主人公にかわり、家事全般を引き受けてくれる。更に同じ種類の仕事をしているので気楽にお喋りもできるし、相談にものってくれる。お互い一緒にいてほっとするいい関係、友達のような関係を築いている。

 そんなこともあって、いい友達関係という特集を雑誌でくみ、3人の有名人にインタビューをする。その最後の仕上げが、作家、仏文学者、43歳の滝嶋琢彦で、今、彼のマンションを訪問している。肯定的回答を期待していたところ、少し変わった回答を滝嶋がする。

 「あなたのおっしゃる友達夫婦が成立するには、確かに男女の性差が希薄になるのが前提なのでしょう。・・・性差関係が希薄になってもたらされたことには、良い面、悪い面両方あるでしょう。良い面は家庭内にあって、男尊女卑の関係が薄れてきたことでしょう。悪い面は性的欲望の減少です。友達夫婦が増えているということと、セックスレスが増えていることには関係があるでしょう。・・・
 男と女はある程度距離が必要なのです。男として女として距離が無いと、刺激がないし、性的欲望も生まれない。ところが、友達というのはその距離が無い、刺激が無いことを意味する。性的欲望を感じないということになるのです。」

 そういえば、ケイコとフリーライターの同棲にも、性的関係はあるが、間遠くなり、快感も3回に1回しか感じない。残りの2回も飽いて途中でやめ、そのまま眠るようになってしまっている。

 男女同権、それはセクハラ非難や女性の権利実現の要求がどんどん強くなるということ。そしてその先にはセックスレス社会が待っているのかと思わせる短編集だった。

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| 古本読書日記 | 06:14 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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