FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

アンソロジー   「わかっちゃいるけど!ギャンブル」(ちくま文庫)

つい最近、40年以上の時間を越えて、大学時代のゼミOB会があった。その時に同級生から「お前はパチンコばかりしていたなあ」と言われた。正直、そうだったかなあとも思ったがよく見ていたな、そんなふうに思われていたのかとも思った。

 手動ハンドルでパチンコ玉をはじく。指にパチンコだこができる。それがいつしか自動ハンドルに変わる。この時も驚いたが、一番驚いたのはチューリップ台がフィーバー台に変わったとき。

 あんなお金が飛んでいくおっかない台はやれないとか、パチンコは釘をみて技術で打つものとか言って、なかなかフィーバー台を打つことはなく、羽根物専門。しかし、あるとき思い切ってフィーバー台を打つ。それっきり羽根物台とはおさらばとなる。

 朝10時の開店前に並び、開店と同時に店に走ってはいる。そして、これぞと決めた台をタバコか車のキーで確保。自動販売機でコーヒーを買いやおらパチンコ玉を弾きはじめる。

 だらだらとパチンコ屋で過ごし店の外へでる。午後3時から4時。往来にはビジネス鞄をかかえて人々が行き交う。ビルの建設現場で働く人たちがいる。どこもかしこも皆、働いている。

 夕空がまぶたに沁みる。パチンコ屋と全く違った世界がそこにある。こんなことをしていていいのかなあと深い寂寥感が襲う。勝っても負けても、何だかこの寂寥感を無性に抱きしめたくなる。

 こんなエッセイを書いている末井昭は雑誌「パチンコ必勝ガイド」の編集長を創刊時からしている。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

| 古本読書日記 | 06:14 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT