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百田尚樹    「カエルの楽園」(新潮文庫)

国を追われたアマガエル2匹。厳しい放浪の末、平和に暮らしているツチガエルの楽園にたどり着く。周りの世界では争いが絶えないのに、この楽園は、争いも無く穏やかな毎日が長い間続いている。

 それは、2つのことが守られているからとツチガエルは信じている。
一つは三戒を守る。三戒とは
 「カエルを信じろ」「カエルと争うな」「争うための力を持つな」
もう一つは「謝りのうた」を歌うこと。
 我々は生まれながらに罪深きカエル
 すべての罪はわれらにあり
 さあ、今こそみんなで謝ろう

このカエルの楽園は今の日本を象徴している。

3戒は日本国憲法、戦争を放棄し、憲法のもと平和を守ろうとしてきたからこそ今の平和が実現している。
謝りのうたは、大戦で特に中国、韓国で日本が犯したとされる残虐行為について、いつでも謝罪、謝罪と言っていれば平和は保たれるということ。

 カエルの楽園は7人の元老により、物事が決められている。楽園が戦争に巻き込まれず平和を維持できたのは、スチームボートという大鷲が、楽園を守ってきてくれたからと考える元老が多数を占めていたが、三戒と謝罪だけが平和を守れるという勢力に押され、多数が逆転する。そして、スチームボードとの協定を破棄。スチームボードは楽園を去る。三戒と謝罪を信じる勢力は、自分たちが勝利したと気勢をあげる。

 しかし、南の島にウシガエルがやってくる。話し合えばわかるはずと話し合いをしようとするが、そんなことは無視して、どんどん楽園に浸透し、ついにツチガエルを殺したり食べたりするようになる。そして楽園はウシガエルが収め、ツチガエルは奴隷にされる。

 百田さんの思想に賛同する人は、この作品手放しで賛同するだろうが、反対の考えの人は唾棄してしまいたい作品である。

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| 古本読書日記 | 06:03 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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