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楡周平    「修羅の宴」(上)(講談社文庫)

  1985年9月22日アメリカ ニューヨークのプラザホテルでアメリカの景気回復のためにドル高を是正する合意が先進5か国財務大臣、中央銀行総裁会議で決まる。これにより一気に円高が進む。政府は日本経済が不況にはいることを防ぐために公定歩合を今とおなじようにほぼ0金利にして、企業への投資が促進できる環境や、預金ではなくお金が消費に回るための政策を実施した。

 預金がだめとなると、お金は投資に回らず、株式や土地へと向かった。ここから狂ったバブル経済が始まった。

 いづみ銀行のワンマン頭取鏑木から300億円の負債を抱えて倒産寸前の繊維商社浪花物産に出向させられた滝本は、素晴らしい経営手腕を発揮して300億円の負債をまたたくまに一掃して、利益を稼ぐ会社に浪花物産を変貌させた。

 滝本の崇拝者、鏑木頭取は「向こう傷を恐れるな」と、担保などとらずに金を貸し出す。怪しげな会社や裏社会がらみの投資や個人の私腹を肥やすためには、浪花物産を経由して取引を行う。

 その浪花物産の滝本も言う。
「額に汗して働く時代は終わった。頭に汗して金を生み出せ。」と。

 浪花物産の連続増収増益がとぎれそうになる。すると滝本はA社とこんな取引をする。
A社の土地を100億円の6か月手形で購入する。それをほぼ同時にまたA社に150億円の6か月手形で売る。更にそれを170億円で買い戻し、200億円の手形でA社に売る。A社は浪花の手形を市中で割り引く。200億円まるまるはお金にならないが、それに近いお金を手にする。

 浪花にメリットが無いのかというと100億円の土地が200億円でうれ100億円の利益が計上できる。
 これは前提に土地は現実に200億円以上で売れることが条件となる。こんなことがバブル期は実現できたのである。

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| 古本読書日記 | 06:10 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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