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永井するみ    「欲しい」(集英社文庫)

 働くことが本当にいやだ。ぐだぐだ一日暮らし、時に楽しみなパチンコをやって過ごしたい。

 こんな似ている2人が夫婦になって、更に小さい子どももいる。働かないとなると最後のセーフティネットである生活保護を受けることになる。しかし、若くて五体満足な親がいるとなると、働くことを強制され、生活保護が受けにくくなる。そのために、偽装離婚をして母親のほうが母子家庭となる。そうすると、働くことは難しくなり生活保護が受けやすくなる。

 その金額
生活扶助が二人分:115000円
都内住民となると
住宅扶助    :69800円
母子加算
児童養育加算(両方):28000円
  合計     :212800円

 現在、派遣社員の一般的収入が250000円程度。ここから税金や社会保険料が引かれ手取りは21万円程度で生活保護費とほぼ同額になる。

 しかし生活保護費のほかに、生活保護者は医療費、介護保険費、子どもの義務教育にかかる費用はすべてただ。国民年金、一部を除いた税金、NHKの受信料、水道料金も減免される。さらに待機児童問題になっている公立保育園には最優先で入園できる。

 この作品は、遊んで暮らすために、本当は毎日のように出会って、愛し合っているのに、形式上離婚をする、 その内実をよく見ないで、一方的に極貧であえいでいる若者を何とか救ってあげたいと主人公由紀子の恋人が手ほどきをして、結果偽装離婚がばれそうになることを恐れて生活保護者による殺人が行われる。

 国や税金を食い尽くしてやろうとする人が、大金、小金の違いはあるが、結構いる今の世の中を描く。

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| 古本読書日記 | 06:33 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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