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馳星周     「マンゴー・レイン」(角川文庫)

マンゴー・レインというのは、最近の日本でみられるような、バンコクで起こるゲリラ豪雨をさす。

 主人公の十河将人は純粋の日本人なのだが、タイに生まれ育った。タイ語、日本語、英語の読み書きが不自由なくできる。博打に異常にのめり込み、親の遺産や保険金5000万円を半年で使い果たし、同じくらいの金額の借金を背負う。そのため、妻のナンを日本の売春世界に売り飛ばす。

 こんな畜生のような男に、幼馴染の富生から、メイという女をシンガポールまで連れてゆき、女が持っている仏像をその見返りにもらってきてほしいとの依頼を受ける。その報酬として1500万円を与えると言われる。

 この仏像奪取に、タイの対立するヤクザ集団、その上をゆくタイ最大の財閥の王プレーク・スワンワッタナクン、後継者であるプラウィット、加えて、仕事を依頼した富生、十河のタイ人の幼馴染チャットが絡む。

 女メイの持っている仏像は、ある爺さんから受け渡された。仏像そのものはちゃちなものであり価値はないのだが、その首をはずすと、その中に紙きれがあり、旧日本軍の財宝がある場所が謎のように書かれていた。その場所をみつけることに血眼になるのである。

 馳の代表作品「不夜城」の舞台である新宿をバンコクに移したような作品。600ページを超える作品だが、それなりの展開もあり、読み通せることはできる。

 しかし、財力、権力とも把握したプレーグ、財宝と言われているものが、日本軍の残した軍票であり、何ら価値のないものと予め知っていながら、主人公の十河や女メイに刃をつきつける危険を犯す肝心なところが納得感がもうひとつだった。

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| 古本読書日記 | 05:50 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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