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伊藤比呂美   「コドモより親が大事」(集英社文庫)

本を読みたい、絵を鑑賞したい、コンサートにも行きたい、とにかく外出して、自分の空間時間を持ちたい、それが家事、子育てに追いまくられ何もできない。どうしたらいいのだろうか。

 こんな想いは、悩みの範疇にははいらないと伊藤さんは言う。何々をしたいのではなく、それを私はしなければならないと強く思うこと。伊藤さんにとって、それは詩を書くこと。

 伊藤さんは主張する。

 「それだけしなくちゃいけない動機がある。動機があれば人殺しだってできるのが人間。私もこの強い動機を盾に、夫とコドモから、納得ずく、腕ずくで、文化する自由と、文化する時間を奪いとりました。

比呂美さんのところは、御主人が理解があるのよ、特別よとよく言われます。ほんとによく言われるので耳タコですが、だいたい、その程度の理解さえ夫からむしり取れないようでは、女の側の努力不足、あるいは動機不足なんだと思います。・・・・

 うちで悲惨なのは、文化の名をかりて、わたしが家の中で本やマンガや仕事にのめり込むことです。・・・・

 締め切りが近くなるとイライラしてあたりちらすわ、熱があっても保育園にたたきだすわ、本を読みたくなるとコドモをほっぽって本にのめり込むわ、コドモをほっぽってどこかに行ってしまうこともしょっちゅうある。泊りがけでいなくなったりするとそのたびに、サラ子(娘)が、捨てられる不安で動揺するのが手にとるようにわかる。
 仕事は楽しい。はっきり言って、家事や育児や夫の世話よりずっと楽しい。」

実際は、こんなにきっぱりと宣言するようにはいかないのだけれど、このケレンミのない言いっぷりが爽やかですがすがしい。

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| 古本読書日記 | 06:25 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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