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真梨幸子    「人生相談」(講談社文庫)

六洋新聞の「人生相談」に、多くの人たちから相談が寄せられる。一見バラバラな相談のように思えるのだが、その中にとんでもない事件が隠されていた。バラバラな当初が一つの事件に収斂してゆく過程の描写は見事。

 会社勤めをしていたせいか4番目の相談「セクハラに時効はありますか。」というのに、ありそうなことだと感じいった。

 その内容。

大手家電メーカーに勤める相談者(48)は、人事部に呼ばれ、現在の部長が病に倒れたため、急きょ部長昇進してもらうが、その前に簡単な審査があると告げられる。品行方正、謹厳実直に今まで勤め上げてきた。しかし14年前部下のAさんと残業していた際、気持ちが昂り、Aさんと事務所内で体の関係を持つ。その直後Aさんは退職し、関係はなくなったが、最近そのAさんよりメールが届くようになる。もし、14年前のことが明らかになると、セクシャルハラスメントということで部長昇進はだめになる。セクシャルハラスメントに時効はないのだろうか。

 これを読んだ、ベテラン女子社員の飯田博美がみんなにメールする。これは豊田課長がだした相談だと。それで、部内は豊田課長非難一色となる。そんなとき変化球が投げられる。これはライバルの大崎課長が豊田課長を追い落とすために、豊田課長になりすまして投稿したのではないかと。

 そうなるとそれこそ真実だと、今度は大崎課長非難一色となる
そして、当初をしたのは、大崎課長、豊田課長ではなく、14年前セクハラされた、浅川さん。

 いかにもありそう。そして、メールにより、一斉に右にいったり、左にいったり。ネット時代の恐ろしさも表現している。

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