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中村航 中田永一    「僕は小説が書けない」(角川文庫)

主人公光太郎は高校一年生、強引に七瀬に勧誘され文芸部に入部する。中学生のとき書きかけた冒険小説がほとんど冒頭だけで、そこから書けれなくなって放ったままになっている。

 秋の学園祭で、生徒会長から同人誌をだし、その内容が、読むに堪えうる水準の達していない場合は廃部にするとの宣告をうける。

 この文芸部にはシナリオライターになっている原田という先輩と、当人は作家と称しているが、まだ本の出版どころか、一作も小説を書きあげていない御大と言われている先輩がいる。

 この2人の小説観が180度異なり、光太郎に小説について迫ってくる。

原田は、まず小説を書く前に物語の構成を決める。そして、2つのターニングポイントと、物語に大きな影響を与えるミッドポイントを具体的に設定する。それが終わってから、執筆にかかる。

 一方御大はすごい。
「答えは求めるな。自問自答しろ。悩め。お前の書き方は、お前が小説を書きながら見つけるしかないんだ.そうすることでしか作家にはなれないんだ。まずは書いてみろ。百枚でも千枚でも書いてみろ。書きはじめてようやく、それが自分が書きたかったものなのか、そうじゃないものなのかわかるんだ。書くのがつまらないと感じたら、そこでやめればいい。そんな原稿は価値のないゴミだ。また初めから何度でもいいから書き直せばいい。そうして磨いてるうちに、お前自身のもとめているものに近付いていくんだ。・・・・お前自身の姿が映りこんだ、お前しか書けない物語を求めているんだ。」

 この2つの部分は、中村航、中田永一どちらが書いているのだろう。想像するとおもしろくなってくる。

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| 古本読書日記 | 06:20 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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