FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

馳星周    「ブルーローズ」(下)(中公文庫)

上巻はノアール小説にしては静かめな作品で、これは馳がいつもの路線を変えたのかと思ったが、下巻は暴力、戦闘満載のノアール小説に変転した。

 最後の徳永と警察組織、それも特殊急襲部隊SATとの闘いは、血が随所でほとばしり、強烈な場面が次々繰り広げられ圧巻だった。

 しかし、馳の作品はいつも思うのだが、中味がかなり雑である。特殊急襲部隊はSATなのだが、この作品ではSAPになっている。

 徳永が手に入れた銃は、確か銃弾は11個しかなかったはずなのだが、乱射につぐ乱射でとても11発では収まらない。
 また、ぼーっとしていて気が付かなかったもしれないが、手榴弾を使い警察部隊に損害を与えるところがあるが、その手榴弾をどこで手にいれたのかわからない。

 何よりも、警察を退職して、大酒を毎日飲み、これ以上ないというほどのだらだらした放漫生活をしていて、ちょっと走るだけでもすぐあごが上がってしまう徳永が、日本最強の急襲部隊SATまでも撃退してしまうというところが無理すぎでとても読むのに耐えない。

 馳作品を読む人は、暴力、残虐シーンの迫力だけを求めており、物語の人物、構成の整合性などどうでもいいのかもしれない。

 そういう点では私は馳にたいして良くない読者である。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ


| 古本読書日記 | 09:19 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT