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三浦しをん   「政と源」(集英社オレンジ文庫)

国政と源二郎は73歳で幼馴染。国政は、大学をでて銀行にはいり、妻、清子も母親に勧められて、無難な道と、見合いで決めた。多忙だったけど安定した道を歩んできた。

 源二郎は、親の後を継いで、中学卒業後、つまみ簪の職人となる。妻花枝は小学校の先生。当然、花枝の両親は結婚に反対したが、花枝が夜中に家を抜け出て、源二郎の家に居つき、
両親もしぶしぶ認めた、駆け落ちのような結婚。

 とても、親友になりそうもない2人が、幼馴染ということをベースに、ずっと友達としてつきあっている。

 国政は突然妻が家をぬけだし、娘夫婦の家に入り込み、一人暮らしをしている。何年もの間妻とは顔もあわしていないし、声も聞いていない。懸命に家族のために頑張ってきたのに、一体この仕打ちはどうしたことかと、卑屈な気持ちで毎日を過ごしている。

 一方、源二郎は、妻花枝を5年前に亡くしているが、20歳の徹平を弟子としてとり、その徹平に美容師のマミが恋人となり、いつも源二郎の家にいて、若いものに囲まれ暖かい生活をしている。マミの美容室で、源二郎はマミに頭を整髪してもらっているが、禿げ頭の脇にちょっぴりついている髪を、赤から始まりピンク、最後は緑に染めてもらっている。

 マミと徹平が結婚することになり、国政夫婦に仲人をお願いする。しかし、数年ぶりに妻清子に会いに思い切って行っても、まともに口もきいてもらえず追い返されている状態。とても仲人などできる状態ではない。弱りはて電話をしても、仲人などお断りといわれ即、電話を切られる。

 しかたなく、毎日近況と「仲人を引き受けてくれ」とハガキを送る。

 それが通じたのか、哀れに妻清子が思ったのか、とにかく仲人は引き受けてくれた。そのまま家に戻ってくるかと国政は思ったが、娘の家に行きますと言って式が終わると国政の元を去ってゆく。しかし、「手紙は時々書いてくれてもいいのよ」という言葉だけは残して。

 それにしても、国政はみじめだ。離婚とはいわない。蛇の生殺し状態。切ないねえ。

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| 古本読書日記 | 06:10 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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