FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

奥田英朗    「ナオミとカナコ」(幻冬舎文庫)

望んでいなかった職場で鬱屈した日々を過ごす直美、友達の可奈子の銀行員の夫がDVを繰り返し、可奈子が傷だらけになってしまっていることを知る。そこで、互いに今の環境から脱し、新しい世界に飛び出そうと、可奈子の夫を殺害することを計画する。

 この計画を実行しようと決意したのは、可奈子の夫にそっくりな不法滞在者の中国人、林の存在を見つけたところからだ。林に可奈子の夫のパスポートを渡し、彼女たちが殺害をしたときに、林は可奈子の夫にして上海に渡り入国させることにしたのだ。

 彼女たちは可奈子の夫を殺害し、富士山の麓の樹海に埋める。殺した可奈子の夫は、そのとき上海にいることになっている。

 彼女たちは林にその報酬として200万円を与える。しかし、そのお金をATMから彼女たちが降ろすと隠しカメラで彼女たちをとらえ、彼女たちの計画がばれる。だから、お金の引き出しは林にやらせる。その金を持って成田から出国させる。

 完璧だと思った計画に綻びがでる。

 隠しカメラは今や、ATM内にとどまらず、あらゆるところに存在している。ATMの外に取り付けられている隠しカメラに林と可奈子、直美が一緒に写っている画像が発覚する。

 ここで殆ど万事休す。

殺された夫の妹が興信所を使ってしつこく追求する。しかし、個人情報保護の観点で、興信所が警察に要請しても、カメラの画像が見られることはないはずなのだが、興信所には警察OBがいて、そこを突破できるようになっている。
 まったく世の中どうなっているのかと思う。

だから、読者は、どうしても可奈子、直美が逃げ切って欲しいと応援しながら読むことになる。そこのドキドキ感がたまらない。奥田ワールド全開である。奥田の作品の疾走感に酔いしれる。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ


| 古本読書日記 | 05:51 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT