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佐野洋子   「神も仏もありませぬ」(ちくま文庫)

佐野さんの叔父さんは、電車に乗ると、人をかきわけ、かきわけして、美女が座っている席の前に必ず行く。叔父さんは助平だから、そうなるのかと思っていたのだが、よく電車で男の人を観察すると、誰もが美女のところを目指し、叔父さんだけが特別では無いことを知る。

 友達のサトウ君など、女性のことを話すから、「それはどんな人」と聞くと「それが美人なんだよ。」か「美人じゃないけどね。」どちらかの返事。どんな女性を表現しても美人か美人じゃないかの2つの答えしか持っていない。

 奥さんのマリちゃんが、夜眠れなくてテレビを深夜みている。その番組で「美人」という言葉がでる。するとぐっすり眠っていたサトウ君が、がばっと起き上がり「どこに」と声をあげる。

 佐野さんの小説やエッセイに生きているか、死んでいるか、正体がわからない古道具屋ニコニコ堂の主人がしばしば登場する。何しろ、脈はなく、血圧も普段から無いという人だから。

 モデルはいると思っているが、「ニコニコ堂」も架空で、佐野さんの想像の店であり想像の人物だと思っていた。だって、あまりにも酷く描写するから。

 この本でもニコニコ堂主人が登場する。そのニコニコ堂の主人がこの本では息子を連れてくる。佐野さんに「息子のユウ」と紹介する。

 そのユウ君。小説を書いていて文学界新人賞を「サイドカーに犬」で受賞する。そして「猛スピードで母は」で芥川賞を受賞。なんと息子はかの長嶋有じゃないか。ということはニコニコ堂も実在するのだ。

 いやあ、驚いた。いつもケチョン、ケチョンに馬鹿にして大丈夫か心配になる。

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| 古本読書日記 | 06:09 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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