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夏石鈴子   「愛情日誌」(角川文庫)

夫明彦はいつ仕事があるかわからない映画監督。私、豊子は学生の時友達だった緑と編集プロダクションをしている。5歳の昇太と2歳の宝子の4人家族。燃えて、燃えて大好きで恋愛をして、そして結婚し、子供を得た。そんな経験を経て、今は盛り上がることは全くないけど、昭彦を愛し、信頼して子育てに家事に仕事に目の回るような生活をしている。

 明彦は、たまに、ひとくさり言いながら洗濯など家事をしてくれるが、最後までやりきることがなく、必ず後始末は豊子がやる。全部自分でやる。豊子は言う。

 「自分で全部できるからって、男がいらないわけじゃないの。」
 「へぇー豊ちゃんは男好きなの。」
 「そうじゃなくて私はこの人がいいの。」
 「ふーん、どこがいいの。手がかかるだけじゃない。」

そこで、豊子は思う。
私は、一人暮らしの働く女性が猫を飼う気持ちがよくわかる。猫は別にお金を稼がないし、ご飯を作ったり掃除もできないだろう。でも、猫はもともとそんなことを求められてはいないはずだ。だって猫は猫なのだから。猫だというだけで100%OKなのだ。いるだけで飼い主のこころは満たされる。

 じゃあ、明彦は猫と同じなのか。そうとも言えない。
明彦は猫とちがってしつけると、洗濯もしてくれるし、子供を保育園にもおくってくれる。
 なるほど、うまくやるなあ豊子さん。恋を通過して、「愛」が貫かれている生活が伝わってくる。

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| 古本読書日記 | 06:08 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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