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岡田尊司    「うつと気分障害」(幻冬舎新書)

 こういう本を読んでいると、また、新しい鬱の型が発見されたと、症例の細かな分類を読んでいるような錯覚に陥る。例えばうつ病といえば、自殺に直結していて、絶対「頑張れ」など励ますような言葉は発してはいけないということになっているが、この本では励まして背中を押してあげねばならない「うつ病」もあると記されている。何だか何でもありで読んでいるうちに、だいたい正常な人というのはどんな人なのか像がまったく浮かばなくなる。

 精神科の扉をはいると、すべてのひとが病人となってでてこざるを得ないのではないかと思う。

 分類や恐怖心をあおることはもう十分だから、もう少し鬱のメカニズムを科学的研究はなされていないのか説明が教えてほしいと思っていたところ、この本では、研究成果を多くはないが公開している。

 神経伝達物質にモノアミンという物質があるそうだ。モノアミンは単一物質ではなく、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンの総体をいう。このモノアミンの減じると、精神的疾患が生じる。またモノアミンを受ける受容体がある。この受容体の増減が疾患に結びつく。減じればうつ状態になり、逆増えすぎると躁状態になる。

 モノアミンを減じない薬、或いは受容体が減じたら増やす、逆に増えすぎたら減じる薬の開発が求められている。しかし、今は、現状流通しているてんかんの薬とか、結核の薬に効能があると後付で薬が決められているようにこの本を読んで思う。

 分類もいいが、メカニズム解明に挑戦して、効果のある処方をみつけてほしいと思う。

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| 古本読書日記 | 05:47 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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