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辻村深月     「盲目的な恋と友情」(新潮文庫)

 この物語は、よくわかるし、シンパシーを感じる。

 一旦恋に墜ちてしまうと、友だ、友情などというのは、完全に裏にかくれ、寝ても覚めても恋のことばかり考え、すべてが恋にからめとられる。

 友達同士話をしても話題は恋ばかり。殆ど友とか友情の話題などにはならない。恋は常に壊れるものとして扱われる。友情は永遠に続くものと錯覚しがちだが、結構これも壊れることがしばしばだ。

 友情が壊れるのは、彼女にとって、私が一番大切な友であると思い込んでいるのだが、彼女の私への対応や反応が違うように思えたときに起こる。その点は恋と似ているかもしれない。

 私がこれほど親身になってアドバイスしているのに、全く彼女はアドバイス通りに動いてくれない。彼女はいつも悩みは最初に大事な友である私に打ち明け相談してくれるはずなのに、違う女の子に打ち明け相談している。どうして?思い余り、友の相談相手に絶交宣言をしたり、自分の友から離れろと言ってしまう。そんなことをしていると、自分と関係を持ってくれる人間は友と思っている子だけになっている。

 そして、これほど思っているのに、彼女は感謝も少ないし、理解しがたくなる。この一方的な思い込みが我慢の限界を破ると、殺人事件を引き起こす。

 しかし、人間関係とは本当に難しい。自分の思った通りに相手が受け入れたり、同じ反応になるということはほとんどなくすれちがうばかり。これが最も強いストレスを引き起こす。

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| 古本読書日記 | 06:31 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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