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池井戸潤 櫻沢健   「『半沢直樹』で経済がわかる!」(文春文庫)

 銀行の融資は、返済期日通りに返済されない状態で、その質についていくつかに分類される。
回収不能融資と分類されると、資本を取り崩して引当て金を積まねばならない。そうなると、赤字になったり、引当て資金がなくなり銀行経営が危なくなる。

 バブルが終了したとき、銀行は膨大なこうした不良債権を抱えた。これらを厳密に不良債権としてしまうと、倒産にもつながる。それで、不良債権の一歩手前の要注意債権として処理した。ここに、監督官庁である金融庁が厳しく当たった。

 要注意先を不良債権に移すようにして、銀行の引当金を積み増しさせた。その姿勢、銀行への立ち入り監査は異常に厳しく、銀行を締めあげた。その結果、北海道拓殖銀行のように現実に破綻した銀行もでたし、不良債権が多額過ぎ、耐えられない銀行は、健全経営をしている銀行と合併をさせられた。私が会社に入って頃は、都市銀行というのは13行あったが、現在は5行に減った。

 更にこの結果「貸しはがし」「貸ししぶり」が横行した。

 この鬼のような金融庁検査がこの作品によると180度態度が最近は変わったようだ。黒田バズーカなどと言われているように、異次元の金融緩和、マイナス金利などを敢行して、市場にお金をだぶつかせインフレを狙っているのだが、全く企業、市場に資金需要がない。金の借り手がいないのである。

 だから、金融庁は検査にくると、最近はそんなに厳しい審査をせずに、ここにはお金をかしたほうがいいのでは、もっと金貸しを緩やかにしようよと以前とは全く違った対応をしているようだ。変われば変わるものである。

 官庁は最近では銀行との癒着を警戒し、監査時はコーヒーも断るし、証拠書類、資料のコピーはコピー機まで持ち込んで自らするそうだ。本当なのかこれは。

 それにしても、銀行の個人評価は,減点主義が徹底。いくらあるとき好業績をあげても、それが受け継がれ評価されることはないが、貸し倒れを発生させた評価は、退職までついてまわるそうだ。

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| 古本読書日記 | 06:15 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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