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江國香織    「金平糖の降るところ」(小学館文庫)

 「他の女のことは、ただのスポーツだよ。そのくらいのこと、わかってると思ってたけど。」
佐和子の夫達哉の言葉である。

 他の女の子との体の関係はスポーツなのだけど、佐和子の場合はどこがスポーツではないのだろうか。

 佐和子とミカエルの姉妹は、ブエノスアイレス郊外の小さな町で育った。少女のころ互いにできた恋人は2人で共有することを誓った。達哉だけは共有しないでと佐和子は達哉と知り合ったときミカエルにお願いした。しかし、ミカエルは達哉とピクニックにでかけ、体の関係を持つ。そして、佐和子はそのことを知っている。

 体の関係は、男と女が知り合い友達になれば、大人だったらできることが自然。この物語、佐和子と達哉は当然体の関係はある。一方、達哉は毎晩とっかえひっかえ別の女性と寝ている。佐和子は田淵という商社員と関係している。佐和子の妹、ミカエルは若い時片端から男と寝て、結果父親のわからないアジェレンを産み育てる。ミカエルは勤めている会社の社長ファクンドと関係を持っている。このファクンドはもう爺さんのような年齢なのに、ミカエルの娘アジュレンと関係を持つ。

 日本からアルゼンチンへ田淵と逃げた佐和子を追ってきた達哉は、アルゼンチンでミカエルと関係を持つ。

 体の関係はまさにスポーツのごとくになされる。スポーツだからしてもしなくても同じはずなのに、しない、しなくなると、気持ちでわりきれない、説明できない重圧と恐怖がおおいかぶさってくる。

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| 古本読書日記 | 09:55 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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