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薬丸岳    「その鏡は嘘をつく」(講談社文庫)

 中学、高校と同級生だった歯医者の息子がいた。私学の歯科大に行ったが、殆ど入試は形式で、寄付額の多寡により入学ができるか決まった。息子の家では今のお金で8000万円を支払い入学できたと言っていた。

 個人医院に生まれた男の子は、医者を継ぐことが至上命題とされる。しかし、中にはどんなにお金をつぎ込み勉強をさせても、とても医大にはいる成績までいかない息子もでてくる。

 この作品は高知の名門医院の長女が、医大にはいることはとても不可能な成績だったが、入試を受ける医大の教授に大金を積んで裏口入学をする。そして、その後その医大の医師となる。その女性は裏口入学のために労をとった教授と恋愛関係に陥る。

 ある日、女性が当直のとき、強烈な腹痛を催した子供が救急で送られてきた。女性はありとあらゆる治療を試みるが、容態は悪化するばかり。これは、自分では処置できないと判断して、教授に緊急にきてもらうよう連絡をする。しかし、なかなか教授はやってこない。そして、子供は息をひきとる。その後、教授はかけつけることができたのだが、故意に病院にやってこなかったことを女性は知る。

 教授は言う。
「もう一人殺したら君は医者としては生きていけない。この子供の犠牲は、これから君の手で犠牲者がでないために必要だったのだ。君はもう高知には帰れない。君が裏口入学だったことと、子供を過誤処置で死なせてしまったとふりまいてやる。」

 これに怒り狂った女性は、いつか教授を殺害して、その後自分も青酸カリを飲んで自殺することを決意する。

 韓国でも名門女子大に金ではいった朴大統領の友達の娘がいたが、日本でも金の力で名門大学に入学したり、医者になる人はいるんだろうと思う。

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| 古本読書日記 | 09:32 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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