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コナンドイル  「バスカヴィル家の犬」(角川文庫)

 コナンドイルの作品では、めずらしい長編推理小説。映画化も繰り返しされる超有名な作品。

 この作品、イギリス小説の特徴、地方の田舎の妖艶で魔物がいかにも住み付いていそうな暗く、霧雨が覆う地域が舞台になっているところ。底が知れないほどの深い沼があり、その沼の先に廃坑になった崩れた掘っ建て小屋がある。その小屋へたどり着くのは難しく、家畜や時に人間も底なし沼にはまり沈んで死んでゆく。そんな沼がでてくるなどイギリス文学でなければあまりあり得ない。そしてその田舎の雰囲気の叙述が素晴らしく、怪奇の味わいがよくでている。

 物語は、推理小説ではよくある、大富豪の死に伴う相続の話。犯人は自分が相続人になるために、自分より優位にある相続人を殺してしまおうとする物語である。

 その大富豪の先祖が何人も、魔犬によりかみ殺される、富豪の家系が呪われているという伝説に乗じて、底なし沼の掘っ立て小屋で猟犬を秘密に育て、この猟犬を使い大富豪を襲い殺し、更に自分の上位にいる相続人も殺そうと企てる。事件を起こすときには、猟犬に燐をまぶし、犬が光を発するようにみせる。

 推理小説にはめずらしく、早い段階で犯人がわかる。そして、読みどころは上位の相続人を殺そうとする犯人とそれを阻止しようとするホームズとワトソンとの対決する場面である。

 小説が発表された当時は斬新だったかもしれないが、今読むと、事件の背景もよくあり平凡だし、犯人も当てることが簡単、仕掛けもわかりやすく、やや物足りなさが残る。

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| 古本読書日記 | 08:58 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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